2019年9月1日日曜日

個展のお知らせ


本日より「こぶしの湯あつま」において
個展『厚真の空 ~水田のある風景』を開催させて頂きます。

これまで、東京、札幌の写真展で展示させて頂いておりましたテーマでしたが
実は一番観て頂きたかったのがロケ地である厚真町の皆様でした
いつも見ている風景、日常の風景が実はとても大切で
特別な風景だってことを
ビジターの僕が感じて撮った写真を通して知って頂きたかったのです

今回ご縁を作って頂きまして、念願の厚真町での個展となりました
厚真の写真への思いは、会場に写真と共に展示しております
以下にその全文を掲載します
長文になりますが、ご一読頂けると嬉しいです

なお会場であります「こぶしの湯あつま」では
情緒あふれる露天風呂やラドン泉などを楽しめ
館内のレストランでは、名物「あつま豚丼」や「あづまジンギスカン定食」を
堪能出来ます
これを機会に「こぶしの湯あつま」で心も体も癒して頂けると嬉しいです

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 2012年6月厚幌ダム建設に関わる埋蔵文化財調査の為、初めて厚真町を訪れました。この頃は仕事では撮影はするものの、プライベートではカメラを手にすることのない生活でした。この年の秋から、ふとしきっかけでプライベートでも撮影をするようになり翌春までには常にカメラを持つ生活へと急変していました。そんな中、厚真町の水田を撮り始めたのは2013年5月からになります。はじめて水田のある夕景を目の当たりにした時の衝撃は今でも忘れられません。空気が水がとても美しく、空の色を写し込む水田の景色にすっかり魅了されてしまい、まるでとりつかれたかのように水田のある風景を撮っていました。それは、この美しい景色を伝えたい、そんな単純な思いからでした。
 仕事の関係で道内を転々としており、通年厚真町にいることは出来ませんでした。2013年から2016年にかけて、断片的にですが、なんとか春から初冬までの景色を撮ることが出来ました。時を同じくして、自身の撮影対象も風景から猫へと変化していったこともあり、厚真町の水田のある景色を撮ったのは2016年12月が最後となっています。それでもいつかまた撮りたい、そんな気持ちがいつも頭の片隅にあったように思います。
 2018年9月6日に発生した、北海道胆振東部地震、テレビで観た映像は衝撃的でした。その当時、毎日眺めていた山が崩れ、仕事の為に通っていた道も土砂に埋まり、僕が撮り続けていた景色が一変しておりました。美しさを伝えたい、そんな思いで撮っていた写真が、震災前の町の姿を残す写真へと変わってしまったのです。埋蔵文化財の記録保存としての写真に関わっていながら、あらためて写真の記録性とその重要性を痛感した瞬間でもありました。写真とは伝達手段の一つと考えます。特に記録写真は、撮るだけでなく公開することでその役割を果たすと考えます。多くの人に伝達し見てもらい、多くの人の記憶に残ってこその記録と考えます。
 今回の写真展は、震災前の厚真町の姿、その中でも水田のある景色の展示させて頂きました。その当時、僕がその美しさを伝えたいと撮ったものです。見て感じて、そして皆様の記憶の片隅に記録していただけると幸いです。

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個展『厚真の空 ~水田のある風景

2019/9/1~10/31
こぶしの湯あつま
〒059-1605 北海道勇払郡厚真町本郷229番地の1
TEL 0145-26-7126
営業時間 10:00~22:00

↓のコラボ演奏会でも厚真の風景を出展します
あわせてよろしくお願いします


KOBUDAI concert vol.10写真と音楽のコラボレーション演奏会
2019/9/7㈯
渡辺淳一文学館ホール(中島公園駅から徒歩7分)
14:30開場 15:00開演
ご予約、前売券1500円、当日券2000円
ご予約、お問い合わせ先↓
kobudai_music☆yahoo.co.jp
(☆を@に変換してご使用して下さい)